昨年一般の方にも話題となったChatGPTをはじめとするAIですが、コンテンツ制作の視点から考えてみましょう。
ホスティング各社がAIコンテンツ制作サービスを採用
大手ホスティング各社にAIを利用したコンテンツ制作サービスの採用が広がっています。
原稿の文章を作ると言うより、一歩進んだ自動化や文章以外の生成などが出来るようです。
ロリポップ
「ロリポップ!AIアシスタント(β版)」
文章を書く機能で終わりではなく、ページ自体を作ってくれます。
サイトを構築するときには、便利なのでは無いでしょうか。
Xサーバー
「StableStudio」ほか
Xサーバーが提供するVPSサービス「Xserver VPS」にて利用できる機能です。
(レンタルサーバーでは利用できません)
「StableStudio」は画像生成AIが利用できます。
その他、ChatGPTの様なチャットインターフェースでタスクを実行したり、プログラムコードを生成する機能も提供されています。
単なる文章の作成ならChatGPTを使えばいい話なので、両社ともAIを応用した機能を提供しているようです。
画像生成以外は、コンテンツの制作というより、コンテンツ制作環境を構築したりサポートするサービスですね。
AIのジェネレーティブメディアが順位下落の噂
ホームページを(作るのではなく)ブログ記事を載せるような活用する立場からだと、記事作成にAIを使う事に関心があると思います。
ChatGPTに指示して原稿を作り、それを記事としてアップする。
これにより、作業効率が何倍にもなったと感じている方も少なくないでしょう。
これまでは一つのサイトを更新するのでさえ、情報収集・話題の決定・ライティング・掲載と一通り行うのに何時間もかかっていたのが、AIの利用で1時間もかからない。
AIを活用して、いくつものサイトを同時運営している方もいる事でしょう。
ところが、最近不穏な話が出ています。
AIが作成した文章など、つまり「AIのジェネレーティブメディア」を使っていると、Googleの検索順位が下がると言う噂があるのです。
その理由は「低品質なコンテンツ」という評価を受ける可能性が高いためです。
Googleのガイドラインから見るAIコンテンツの位置付け
E-E-A-TはAIで表現できるか?
E-E-A-Tは最近のSEOで重要なポイントで、
Experience(経験)
Expertise(専門性)
Authoritativeness(権威性)
Trustworthiness(信頼性)
というもので、サイトの評価基準になります。
では、AIはこれらの要素を考慮した文章を作ってくれるでしょうか。
「権威性」と「信頼性」に関しては、AIを使ってもあまり効果はありません。
話題に関する大手のサイトや専門家のサイト、公式サイトには勝てないので、多くの方はこの要素での勝負はかけないと思いますので、とりあえず気にする必要はありませんね。
では「経験」と「専門性」はどうでしょう。
AIは世界中のコンテンツから学習しているため、人間よりも優れていると思う人もいるかもしれません。
ですが、実はそうでもないのです。
AIは聞かれた事に答えます。
聞き方が漫然としていれば、漫然とした回答しかしません。
時短目的で簡単な質問で得られた回答をコピペして原稿を作っていれば、「経験不足」で「専門性が低い」記事になります。
つまり「どこにでもある内容の記事」となり、これはE-E-A-Tに照らしてみれば「低い評価」となってしまいます。
「覚えてもらいやすい印象に残るホームページを作ることが大切」でも書きましたが、「頭の片隅にでも記憶に残り、知人や仕事仲間に、素敵なホームページとして口コミしてくれるようなもの」が目指すべきホームページですが、「どこにでもある内容の記事」では実現できません。
適当にネットから情報を集めてリライトしただけの記事は「低品質なコンテンツ」という評価を受けます。
AIに任せっきりでは、この「低品質なコンテンツ」を手間をかけずに量産してるだけとなる訳です。
今後オリジナルの視点が必要になる
「経験」や「専門性」は各個人個人に属するものです。
人が知らない事を知る。それも「人が知りたくなる事」を。
それは「経験」と「専門性」に裏打ちされたオリジナルの視点から得られるものです。
では、AIは使い物にならないのでしょうか。
いいえ、そんな事はありません。
前項でも書きましたが「AIは聞かれた事に答えます」。
オリジナルの視点から考え抜いた質問をすれば、AIは貴方が時間をかけて書く文章よりも優れた回答をしてくれるでしょう。
もちろん、誤りや過不足があるでしょうから、そこはちゃんと人間が推敲しなければいけません。
ここで、
「誤りや不足は判るとして、『過』とは?」
と思う人もいるでしょう。
AIが書いた文章をよく読むと、同じことを何度も繰り返している事があります。
書くべきことが少ないのに、文字数だけ多く指定されたりすると、よく発生します。
読んだ人が「なんだコレ」と思って短時間で離脱するようであれば、googleの評価にも悪影響が出ます。
そもそも「書く事が少ない」ような回答が出るという事は、質問がよくないのです。
結論
結局のところ「文章は人間が知恵を絞って書く」。
これが正解でしょう。
AIは貴方に代わって調べ事をし、草稿を作ってくれます。
出す指示は安易なものでは駄目で、頭を使って考えましょう。
時短という意味では、貴方が記事にする話題の「専門家になる時間を節約してくれる」と思いましょう。
ちょっと知ってるレベルでも、適切な指示を出せば、アマチュアレベルの内容が得られます。
十分な競争力のある記事が書けるでしょう。
もし話題に対してアマチュアレベルの知識と経験があれば、プロレベルの原稿を作れるようになるのです。
そして、その「原稿」を「記事」に仕上げるのも人間の仕事です。
知恵を絞って書かなければ、評価されるコンテンツは制作できない。
これはAIを使っても、変わらない現実です。
おまけ
ページトップの画像は、画像生成AIに
「パソコンで生成AIを使ってブログの原稿を作っている人を後ろから描く。デスクの上は文房具が散らかっている。」
という指示を与えて、画像の描き方のスタイルを指定して描かせた画像です。
以下は
「生成AIを使ってコンテンツ制作をしている人」
という簡単な指示だけで描かせた画像です。
この事例は画像ですが、AIに与える指示の「ほんのちょっとした違い」が結果を大きく変えている事が判るかと思います。
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